アゲハの幼虫が脱皮失敗してしまう原因とは?アゲハ飼育のコツ
2018.12.10
アゲハの幼虫を捕まえ、チョウになるまで観察していても、脱皮失敗なのかなかなか孵化しないことがあります。
もう孵化しないのか、それとも待ったほうがいいのかわからなくなりますが、脱皮失敗したらもう成虫にはならないのでしょうか。成長し続けることはないのでしょうか。
アゲハを飼育するコツについて簡単にご説明します。
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この記事の目次
アゲハの幼虫が脱皮失敗したらもう成虫にはならないのか
せっかくサナギになったのに、アゲハの幼虫がなかなか羽化しない理由はいくつかあります。
- 病気などでサナギのまま死んでしまった
- サナギの中に寄生虫がいる
- すでに越冬蛹になっている
- 時間はかかっているが、これから羽化する
生きているか死んでいるか判断出来ない場合は、サナギをそっと持ち上げてみます。硬くて自力では動かないようであれば、残念ながらすでに死んでしまっている可能性があります。そっと腹部を指で撫でてみてまだ柔らかい場合は、まだ生きているか、寄生虫にやられたか、または死んでからまもないということが考えられます。
生きていると判断出来た場合は、そのまま観察を続けましょう。しばらく様子を見ても変化がなく、サナギは柔らかい状態のままなのであれば、すでに越冬蛹(サナギのままで冬を超す状態)になっている可能性がありますので、屋外もしくは冷蔵庫で春になるまで眠らせて、暖かくなってきたら再び出し、羽化の準備をしてあげてください。
時には失敗しながらも脱皮を繰り返すことで、やがて美しいアゲハチョウとなるのです。
アゲハの幼虫は脱皮失敗して孵化しないこともあれば、失敗しても成長し続けることもある
アゲハの幼虫は成虫となるまでに、4~5回の脱皮を繰り返します。毎回失敗せずに脱皮出来れば良いのですが、中には途中で脱皮に失敗してしまう場合もあります。たとえ脱皮に失敗したとしても、次の脱皮のタイミングで成功すれば、上手く成長してサナギになることも十分期待出来ます。ただし、自然界では脱皮に失敗したままだと、やがて他の生物に食べられてしまうこともあるようです。
無事にサナギとなっても、キチンと羽が広がらないままで成虫となってしまう場合もあります。しっかりと羽が広げられるようになって初めて、エサを求めて羽ばたくことが出来るのですから、自然に帰したところで残念ながらあまり長くは生きられないでしょう。
アゲハの幼虫がもしも脱皮失敗して上手く羽を広げられないようであれば、そのまま人工飼育してあげましょう。
蝶は甘い花の蜜が大好物なので、エサとしては砂糖水やスポーツドリンクなどを薄めて与えます。そのまま飲ませるというよりは、ティッシュなどに含ませて吸わせてやると良いでしょう。
アゲハの幼虫を育てるには、昆虫飼育用のケースにそのままいれるよりも、柔らかい洗濯ネットなどが適しています。中にはエサとなるみかんや金柑やレモンの葉をたくさん入れておいて、いつでも食べられるようにしておきます。いつサナギになってもいいように、割り箸をたくさん入れておくと良いでしょう。
アゲハの幼虫が脱皮失敗しやすい原因と失敗した時の対策
人間と同じようにアゲハにも個体差がありますので、脱皮に成功してキレイなアゲハチョウとなる場合もあれば、脱皮失敗により、上手く成虫になれない場合もあります。
脱皮に失敗する原因としては、アゲハの脱皮回数の多さが挙げられるでしょう。
一度は脱皮に成功したとしても、サナギになるまでには脱皮を4~5回も繰り返すのですから、それだけ失敗する確率も高くなるということです。ですが、たとえ一度脱皮に失敗したとしても、運良く次の脱皮のタイミングで上手くいけば、そのまま順調に育ってサナギになれる可能性もあります。
飼育環境にもよりますが、サナギのままで冬にさしかかると、その状態のままで冬を超すために越冬蛹となります。冬場なのでそのまま外で飼育する方も多いかもしれませんが、比較的気温が高めの年や、一時的に気温の高い状態が続くと、春になったと勘違いして、まだ冬の段階で羽化してしまうケースもあるようです。
たとえ上手く羽化出来たとしても、まだ寒い季節に外へ放ってしまうわけにもいきませんし、まだ羽をしっかりと広げられるほど成長していない場合もありますので、やはりどちらのケースでも人工的に飼育してあげたほうが良いでしょう。
アゲハの幼虫の育て方、卵から成虫になるまでの期間とは
アゲハの幼虫を飼育する際には、エサとして大量の柑橘類の葉っぱが不可欠となります。一番手に入れやすいのは、みかんの葉っぱかもしれませんが、後半はかなり大量に必要になるため、常に切らさないように準備しておきましょう。
みかんの葉っぱは枝ごと入れるので、飼育ケースも大きめのものを選びます。みかんの葉っぱが萎れてしまわないように、枝の切り口には水で濡らしたティッシュを巻いて、ラップやビニール袋を被せて輪ゴムで留めます。
アゲハが卵から幼虫を経て、やがて成虫となるには、通常1ヶ月から2ヶ月ほどかかります。鳥のフンのような色味の1~3齢幼虫の時期は3週間程度で、その後は緑色のよく見る幼虫の色となった4~5齢幼虫の状態でもさらに3週間ほど過ごします。後半はとにかくみかんの葉をあげ続け、葉っぱを全く食べなくなると蛹になる準備が始まるので、あとは見守るだけです。
サナギになってからは約2週間で羽化して、キレイなアゲハチョウとなります。
アゲハの幼虫の飼育ポイント
5齢幼虫の時期ともなると、小さい身体からは想像もつかないほど、大量の葉っぱを食べます。寝る前にたくさん葉のついた枝を入れてあげても、朝起きてみると全て食べ尽くされていて、枝だけが残っているということもしばしば。
葉っぱが枯れないようにするには、土を湿らせておけば良いのではないかと思うかもしれませんが、この時期はたくさん食べた分だけ大量のフンをするので、土が濡れた状態のままだと、カビが生えたりする恐れがあります。葉っぱの乾燥を防ぐためには、枝の切り口の濡らしたティッシュを巻き、浅く土に埋めてあげる方法もあります。
葉っぱがなくなると本能的に、食料が付きたと判断して、蛹になる準備を始めて動かなくなりますが、また葉っぱを足してあげるとモゾモゾと動き出して食べ始めるようであれば、まだすこしの間成長は続きます。その後、葉っぱが大量に残っていても食べずに、動かなくなるようであれば、本格的にサナギになる準備が始まったというサインです。