カホンの楽器の演奏方法を基本の叩き方から指先使いまで解説
2019.3.2
一見椅子のような形をしている楽器「カホン」。その演奏方法も独特で、叩く場所や叩き方によって音色が全く違います。
その多彩な音色によって、ドラムにも負けない力強い演奏も出来てしまう楽器なのですが、どのように演奏するものなのでしょうか。
カホンの基本となる演奏方法から、リズムよく叩きたい時の演奏方法など詳しくご紹介します。
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この記事の目次
カホンの楽器の基本となる演奏方法
カホンは1990年台にラテン、ブラジル系奏者が日本に持ち込んで演奏に取り入れたことがきっかけで、いろいろなジャンルの音楽にも使われるようになりました。
もともとはペルーで太鼓の代用として使われていたもので、これと言った叩き方の決まりはありませんが、いろいろなジャンルの中から、それ独自の演奏方法がいくつかありますので、紹介していきたいと思います。
ベース音の演奏方法
手の平を窪めてお椀型にし、お椀の縁で叩きます。(クローズ)
叩くときには、肘から動かすようにして、手は打面に平行にします。
叩く位置はセンターで、姿勢は前傾にせずそのままの姿勢を心がけましょう。(前傾しないと鳴らせない厚さのカホンもあります。)
上手く鳴らせば、低いピッチの音が響きます。
足のかかとで打面をミュートして、音程を変えることも可能です。ミュートする位置は叩きながら動かすと、連続的に音が変わります。
スネア音の演奏方法
スネアカホンの胴体の上部の縁を指先で叩きます。
手は力を抜いて真っ直ぐにし、肘から手首、手首から指先というように動かしてスナッピー音を発生させます。
中指~薬指までの3本の指を使って、指先~第2関節辺りを同時または順に打面に当てます。当たる指の面積や本数で音量調整ができます。(オープン)
スラップとディップの演奏方法
大きな音が必要なときには、指の力を抜き、打面を覆うようにして勢いよく、強く叩きましょう。
ディップは指先で、ほぼ聞こえない程度に刻みます。リズム後続は、指先でカウントします。
楽器カホンの演奏方法のコツ、叩き方で音は変わる
カホンの叩き方は、さきほど紹介したとおり、いろいろな叩き方と音で出来ています。
ただ音を鳴らすだけでは、見た目も作り出される音もかっこよさに欠けます。
叩き方一つで、格好良くみせるポイントを紹介しますので、参考にしていただければと思います。
カホンで低音を出すときは中央を叩く
低音を叩きたくて、下を叩いてしまう人が多いです。
これではリズムが取りづらくなるだけでなく、見た目もよくありません。また、手のひら全体でペタペタと叩くのも、格好良さに欠けますね。
ベース音の叩き方を基本にして、リズミカルに演奏しましょう。
高音は響きを変えて
カホンの縁を叩くときには、譜面にはない音で飾りを付けると素敵です。
第1関節までの指先で軽く叩いてみたり、第2関節までを使って音の響きを良くしたりと、いろいろなアレンジが可能です。
音楽のジャンルやテンポによって、様々な音を楽しみましょう。
カホンの楽器を使ってリズムよく叩きたい時の演奏方法
カホン初心者の方は、いくつかのリズムパターンを習得しておくことで、演奏がグンとラクになります。
決められたパターンでの演奏ができるようになれば、いろいろなアレンジやアドリブも楽しめるようになります。
カホン基本の拍子のとり方
「1と2と3と4と」と、リズムを口ずさんでください。これに合わせて、パターンを作っていきます。
音の種類
- 「ドン」はベース音
- 「ツ」はスネア音
- 「タン」はスネア音の高い音
パターン1
「1(ドン)と、2(ツ)と、3(タン)と、4(ツ)」
ドン・ツ・タン・ツの繰り返しです。1,2,3,4の部分のみに音を入れていくので、休符があり初心者でも簡単です。
パターン2
「1(ドン)と(ツ)2(ツ)と(ツ)3(タン)と(ツ)4(ツ)と(ツ)」
ドン・ツ・ツ・ツ、タン・ツ・ツ・ツの繰り返し。
「と」の部分にも音が入るので、リズムは小刻みになりますが、演奏している感じがより出ます。
拍子の数え方にあわせて、いろいろな音を組み合わせていけば、自分だけのズムパターンも作ることが出来ます。
いろいろ試してみてください。
カホンを使ってリズムのニュアンスを出したい時の練習ポイント
カホンでは「ハネる」というリズムパターンを使うこともできます。
16分音符で、「タタタタ」と表現する時に、スキップするように「タッカタッカ」と小さい「ッ」のハネが入る演奏方法です。
まずは、ちょっと癖のあるこのハネるリズムを、しっかり体に染み込ませましょう。
はじめは声に出しながら「タッカタッカ」のリズムを刻みます。
テンポはゆっくりから初めて、徐々に上げていきます。
利き手を軸にして、反対の手は利き手に合わせるようなイメージで叩くのもポイントです。
余計な力が入ると、意外と上手く叩けないのがハネるリズム。
ムキになると、わけがわからなくなってしまうので、力を抜いて、リラックスして取り組みましょう。
カホンの楽器をドラムスの代用にしたい時のコツ
カホンは、ドラムスの代用として作られた楽器ではありません。
そのため、ドラムスの音を完璧にカバーすることは難しく、なんとなく宙に浮いたような、締りのない音になってしまう印象を受けます。
ドラムスの代用としてカホンを使うとき
よりドラムスに近づけるための対策を考えてみましょう。
例えば、「シェイカー」や「アコギ」、「タンバリン」などの楽器を足して、音に深みを出すことです。
初心者に、全てを同時に演奏することは困難なので、同じバンド仲間にどれか一つを演奏してもらうのも良いでしょう。ボーカルの方にお願いすれば、タンバリンくらいは引き受けてくれるかもしれません。
カホンと同時にその他の楽器を演奏することも、出来なくはありません。
カホンの演奏を片手で行い、もう片方にシェイカー、足でタンバリンなどといった方法もとれます。
この他にも、いろいろなアレンジ方法がありますので、自分たちでいろいろ試行錯誤してみることをおすすめします。