美術作品のレポートをどうまとめれば良いのか
2019.4.4
学校の課題で美術の作品に関するレポートを提出するのは、美術学校あるあるですよね。
しかし、ある程度年齢が上がったのなら、「この作品はとても綺麗だと思いました」で終わらせるわけには行きません。
とはいえ、その作品を見て「綺麗」と感じたことはとても大切なことです。
「なぜ綺麗だと感じたのか」ということを主軸にして話を広げることが出来れば、最終的には提出しても恥ずかしくない立派なレポートが出来上がります。
レポートの書き方の注意点をいくつか踏まえながら、より良質なレポートを作成しましょう。
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この記事の目次
美術の作品をレポートにまとめるなら、まずはこれをしましょう
まずレポートの内容について語る前に、これだけは抑えるポイントがあります。
それは「見た目をきれいに仕上げること」です。
レポートはもちろん内容が勝負。とはいえ、シワがあったり汚れているレポートでは印象は最悪です。必要な体裁を整えることは最低限行いましょう。
内容の良し悪し以前に、形式上必要なルールは必ず守ることが重要です。
レポートの体裁
- 表紙を付ける(タイトル、講義名、学科、学籍番号、名前などルールに従って表記)
- 参考文献や資料を記載
- 汚れやシワのないきれいな状態で提出
- 左上をホチキスで止める
レポートの流れ
- タイトル
- 序論
- 本論
- 結論
この形式は必須です。
テーマはできるだけ絞り込み、ピンポイントで深く考察することをこころがけましょう。テーマを広く設定してしまうと内容がぼやけて、具体的に何を伝えたいのかわからないレポートになってしまいます。
美術作品のレポートを書く上で、これは欠かせません
対象となる美術作品について、手に入る情報はとにかく集めるところから始めましょう。
- 作者(生誕や生い立ち、経歴や関わった人や物事など)
- 製作年代(作られた時期や時代背景、作品の作製に至ったきっかけや経緯など)
- 技法(作品の素材や主な技法、その作品における独特な技法があればなお良い)
これらは文献やインターネットを調べることで多くの情報が得られるでしょう。
その上で、自分が作品を見た印象を書いていきます。もし、実物を見ることができるのであれば絶対に足を運ぶことをお勧めします。
写真や映像では色や材質が正確に伝わらないことが多いものです。
なにより、実物から受ける印象やインパクトを感じて書くことで文章のリアリティが全く違ってくるはずです。
実物を見ることができたら、必ずメモを取りましょう。
- 見る前に予想したこと
- 実際に見て感じたこと、予想との違い
- 色彩、形状、その他気づいたこと
実物を見ることが出来ない場合は、できるだけ多くの物をみてみましょう。全く同じ写真からであっても印刷の状況で見え方が違う場合があります。
また角度や大きさ、光の当たり具合などでも見え方が変わることもあります。
詳細に調べること。観察することがレポートを書く上での基本です。
美術作品のレポートを書く上で、これをやったらダメです
レポートだけではなく「自分が書いたもの」として発表する文章などで絶対にしてはいけないことがあります。
それは「盗用」と「剽窃」です。
盗用
その字を見て分かる通り、ひとの文章を盗み無断で使用すること。いわばコピーです。パソコン・インターネットの普及でコピー&ペースト(いわゆる「コピペ」)が簡単にできるようになりました。
その分、してはいけない行為だという意識が薄く、当たり前のように盗用を行ってしまう場合があります。
たとえ一部であっても既存の文章を意図してそのままコピーした文章でレポートを書くことは厳禁です。
剽窃
盗用がそのままコピーして使うのに対し、剽窃は他人が書いた内容や考えをあたかも自分が考え、作り出したように書くことです。
文章の体裁が違うからいい、言葉を多少置き換えたから許されるだろうという甘い考えでレポートを書くことは盗用と同じくしてはいけないことなのです。
言葉の表現、広げ方に困ったら、こんな方法を試してみてください
文章を書くということは、たとえ短くとも膨大な文章でも基本は同じだといえます。
書きたいテーマは、まず「絞り込む」ことが重要です。自分が掘り下げたいのは「何か」をしっかりとイメージして絞り込みます。
次に、その絞り込んだテーマから「広げる」作業になります。この段階では、どんどん文章を広げて文章に厚みを持たせましょう。細かい体裁は気にせずに、内容を膨らませることを重視して書いていきましょう。
最後に全体を見直して余分な部分を削って整えていきます。
事実やすでにある情報意外、自分の意見や感想をいかに厚みのある文章にしていけるかが大切です。
~かもしれない、~と感じた、~だと思った…の多様に注意
不確実な情報や自分の気持ちを書く場合に、つい書いてしまいがちなこれらの言葉。多様すると文章に込められた意見の印象が薄くなってしまうので注意が必要です。
調べた上の事実や、自分が感じたことは自信を持って断定する口調も必要です。・
ただの感想文にならないよう注意する
きれいだった、すごかった、興味深かったなどの小学生の感想文にならないようにしましょう。
きれいだと感じたのなら、どの部分がどうだったからきれいに見えた、感じたのか。作者の意図ははたしてどうだったのか。かならず深掘りして考えてみて下さい。
「コレ」さえしっかりしていれば、レポートはバッチリです
最後に、レポートの基本となる形をもう一度おさらいしてみます。
レポートの骨組みの基本は序論・本論・結論の三段階。
そして多くの人が本論で悩んでしまうと思いますが、実は重要なのは「はじめ」と「おわり」。序論と結論を上手くまとめるとレポート全体の印象が引き締まります。
序論
まず「問題提起」を行い、自分が着目したことにはどんな問題があるのか、考察すべき点があるのかを示します。そこから自分がレポートを作成しようと思った動機を述べます。
結論
序論での問題提起から、本論での調査や考察を経て自分の主張としての結論を書きます。
「このレポートには何が書かれているか」を主張した序論、そして「このレポートに書かれていたことと、そこから導き出された結論」。この2つがレポートの根幹です。
レポート全体のテーマや内容が決まっているのであれば、序論・結論を先に書いてから本論を仕上げていくという方法もあります。
レポートには一定の形式があり、その型に慣れてしまえばレポートを書くことにあまり抵抗は感じなくなると思います。
レポートの文章は意外とシンプルなもの。複雑に考え過ぎてしまうより、骨組みだけを意識して必要な情報を盛り込むところからは進めてみて下さい。