臨床工学技士と看護師の違いは?それぞれの仕事について
2018.5.8
臨床工学技士と看護師はどちらも病院で働くスタッフです。しかし同じ職場で働いているけど、どんな違いがあるのか、はっきりとわからない方も多いのではないでしょうか?
そこで、それぞれの仕事内容について、気になる臨床工学技師と看護師の違いなどを調べてみました。
また両方の資格を持つ、ダブルライセンス資格者という方もいらっしゃるようです。
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この記事の目次
臨床工学技士と看護師の違いは?まずは看護師とは
どちらも医療の現場で、患者のために日々知識や技術をフルに活用してくれています。
なくてはならない仕事ということには変わりありません。
看護の職種といっても分けると4つあります。
1つめは保健師です。
保健師は、地域の乳幼児から高齢者までの健康や福祉のための支援を行う仕事です。
企業や学校などで、職員や児童の健康管理を行うこともあります。
2つめは助産師です。
妊娠・出産という命の誕生をサポートし、母になる女性にとって頼もしい存在です。
出産をする母親のケアだけではなく、新生児のケアも行います。
妊婦の健康や食事の指導、分娩のサポートや産後の体調管理、母乳指導、新生児の保健指導などと人間の誕生の一連の流れを指導していく仕事です。
3つめは看護師です。
医師による診察や治療を補助したり、病気や怪我の患者のケアをする仕事です。
医療として、直接病気や怪我の治療に携わるだけではなく、ときには患者や患者の家族に寄り添い力になってくれる存在です。
この3つは国家資格として、国で認められている資格になります。
4つめに准看護師です。
看護師のサポートをしながら、患者のケアをしていく仕事です、
看護師と仕事の内容は大きく変わりませんが、自分の判断で看護を行うことが出来ないので、医師や看護師の指示が必要となります。
資格は公的資格です。
臨床工学技士と看護師の違い、では臨床工学技師とは?
臨床工学技士とは、医療や工学の知識を持って専門機器を操作する専門家のことです。
血液浄化装置や人工心肺装置、人工呼吸器のような生命維持装置を安全に的確に操作を行います。
操作だけではなく、点検や修理といった管理業務も臨床工学技士の仕事です。
毎年のように、医療機器には新しい機能が搭載されていくことが多いので日々の勉強も必要です。
こうして機械の管理だけではなく、直接患者と接しての医療にも携わったり、医師や看護師などの他の医療スタッフとも連携をしながら治療にあたっていきます。
人工透析業務では、患者と関わる機会も増えるので信頼関係を築いていくコミュニケーション能力や協調性も求められます。
資格は国家資格です。
では気になる臨床工学技士と看護師の違いは?
このように、臨床工学技士と看護師の仕事の内容について説明しましたが、どのような点が大きく違ってくるのでしょう。
基本的には、臨床工学技士は医療に携わる様々な生命維持装置の操作や管理が主な内容となります。
看護師は診察や治療を補助したり、病気や怪我の患者のケアを行います。
内容は違っても、同じ医療の現場で活躍することには変わらないので協力しながら治療にあたることもあります。
しかし、それぞれの職種で法で定められている範囲を超えるような業務はしてはいけません。
例えば臨床工学技士が患者の相談を受け、看護の役割を行うことは出来ますが、看護の専門的な勉強をしてきているわけではないので患者が求めるレベルまでのことを行うのは難しいです。
また、注射など診察補助行為も法の範囲を超えてしまうので行うことが出来ません。
逆に、医療装置の操作や点検を看護師が行っても法では問題ありませんが、専門知識がないと取り扱いは難しいので、臨床工学技士が行うのが望ましいです。
臨床工学技士と看護師の透析室での仕事内容の違いについて
透析とは腎臓の機能の低下によって、血液をろ過する機能も低下するため人工的に血液をろ過する役割のことです。
透析室では、看護師は主に患者のケアをします。
透析の準備や穿刺、抜針や止血です。
患者の体重や血圧など健康状態のチェックや、血管に針を刺し透析用の血液回路を接続して血液浄化をします。
終わったら針を抜き、止血をします。
透析中の患者の体調には変動があるので、血圧が低下していないか、気分が悪くなっていないかなどのチェックも行います。
透析を行う患者は、体重管理や食事の制限など日々の生活の中で注意しなければいけないことがいろいろあります。
正しく管理されているかなど、患者に合わせたチェックをしていきます。
健康管理や生活の指導は、直接患者の体調に結びつくのでとても重要な役割です。
逆に臨床工学技士は裏方を主に行います。
透析液の管理や、機械の定期的な点検を行います。
裏方といっても、正しく機械を操作したり管理出来る人がいなければ透析を行うことさえ出来ません。
どちらもの役割が掛け合わさって透析という医療が成り立っているのです。
臨床工学技士と看護師のダブルライセンスを持つ方もいます
臨床工学技士になるには、高校を卒業した後に臨床工学技士養成課程のある大学や専門学校で3年以上学び、指定科目を修了しなければなりません。
しかし、看護師の養成校を卒業している場合は1年間の専門科に通うと受験資格を取得することが出来ます。
なので、看護師の資格を取得した後に1年間専門科に通い臨床工学技士と看護師のダブルライセンスを取得する人が増えています。
実際に看護師として働くうちに、より深く学びたいという気持ちになる人がいるようです。
どちらもの資格を取得することで、知識の範囲も大きくなりますし、自分に合った働き方の選択肢も広がります。
医療機関にとっても、貴重な人材となるでしょう。
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