スコットランドの独立に付随するメリットとデメリット
2018.5.15
日本人の多くは「イギリス」は一つの国であるという意識しか持っていないようですが、実はイングランド、ウエールズ、スコットランド、北アイルランドという4つの国から成る連合王国。
近年、その中のスコットランドで独立の気運が高まりつつあるといいます。
歴史的、経済的な面が絡みあった連合国の中から独立する国が出ることのメリットとデメリットについて考えてみましょう。
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この記事の目次
独立によるスコットランドのメリットとデメリット
スコットランドは聞いたことあるけどどんな国?と思う人が多いかもしれません。
独立問題で揺れ世界中の注目を集めたスコットランドですが今回は国民投票で独立案は否決されました。
イギリスから独立するスコットランドはどんな面で良いのか悪いのか。
独立するメリット
イギリスが管理する北海油田の権利を当国で管理することにより国の経済に大きく変化がある。
またスコッチウイスキーの酒税など単独で国家を運営できます。
独立するデメリット
イギリスから離れることにより地位を失う。
物価が高くなり、高齢者の年金。福祉などが乏しくなる可能性がある。
また歴史あるイギリスから離れることにより、1から国を構築するのは容易ではない。
スコットランドの人々が考える独立でのメリット
大きな理由としてこのようなことがあげられます。
北海油田の社会的恩恵をイギリスを通してではなくスコットランド独自で受けられます。そのため経済的に余裕ができると考える人が多いようです。
スコットランドの意見が、イギリス政府になかなか届かなくて不満を持っている人、そして、権力を持っているイギリスのなんでも引っ張られていくという考えがあります。
イギリス政策によってスコットランドの産業だった炭鉱業が消失してしまったことが大きな原因なようです。
歴史的なことに関する理由
- イギリスがEUから離脱する方針に反対だから。
- イギリスが持っていた貿易上の権益が撤廃さえ個別に各国と貿易交渉を行わなければならない。
スコッチウイスキーであれば、酒税などで自由に決定権を得ることができますが、イギリスの関税の撤廃品目として取り扱ってもらえないので売り上げを落とすリスクがある。
スコットランドが独立するとメリットはあるのか?その通過は?
イギリスはスコットランドが独立したら今使用しているイギリスのポンドが使用させないと表明しました。
スコットランドが独自の通貨を発行するか、またはユーロを使うかという重要な問題が出てきます。
イギリスは変わったケースでEUに加入しながらユーロを使用せずポンドを使用しています。
それによりイギリス独自の経済対策がうまくとれています。
現に、スペインやギリシャが経済が滞っている原因の一つとして、経済が不況に陥ると自国の通貨の価値を切り下げるなどして対応をとるのですが、ユーロを使っているので勝手にユーロをいじる権利がないのです。
このため不況が続いています。そして失業率もかなり高く、国民を苦しませています。
このような理由からイギリスは権力がある国でありながら、通貨をユーロにしないというまれな位置を保っているのです。
スコットランドが独立すれば、まずここが重要になってくるのではないでしょうか。
スコットランドが独立したい理由は政治的な問題もある
イギリスの主導権はイングランドがにぎっています。
イギリス議会もイングランド出身者が割合をしめているのが現状です。
2015年イギリス議会下院選挙が行われたが、スコットランド国民党の議席は6議席で1.7%しかありませんでした。
このことから国家の決め事もイングランドの考えに引っ張られて、スコットランドの意見は通らなくなってしまうのです。
もともとスコットランドは一つの国で、1707年の合併までは議会が存在していました。
その後スコットランドの人々によって再びスコットランド議会が設立して、現在はスコットランド国民党が過半数をしめている実態です。
こういった背景がイギリスから独立したいという大きな理由の一つです。
独立騒動になったスコットランドはどんな国?
スコットランドは多数の島々からなり、夏には涼しく、冬は暖かいです。
以前は炭鉱業がさかんで産業革命時には連合王国を支える力もありました。
先住民族が多数いるため公用語はスコットランド・ゲール語と英語ですがかなりなまりが強い英語を使います。
これはスコティッシュイングリッシュと言われています。
教育制度は独自の制度を有しており、独自の議会を持つまでになりましたが、まだまだイギリス政策に経済や意見を引っ張られるなど自由はききません。
スコッチウイスキーやバグパイプ、男性の民族衣装のキルトなどが名産なのは知っている人も多いかもしれませんね。
スコットランド人は国に誇りをもっている人がほとんどです。
もともとはイングランドの人とは違う民族で、長い歴史的なことも関係していることから、ブリティッシュとひとくくりにされるのを嫌がる人も多いです。
イギリス国旗はイングランド、スコットランド、アイルランドの国旗が組み合わさりできた柄ですが、スコットランドが今後イギリスから独立したときにどうなるのか注目です。